①:概要
本記事では、GoogleスプレッドシートとGoogle Apps Script(GAS)を活用し、電話番号の表記揺れを自動的に修正する方法を解説します。
表記揺れが放置されると、データ突合が正しくできないなど業務上のトラブルが起こり得るので迅速な修正が求められます。
もし本記事の手法で解決できない事案がございましたら、【お問い合わせフォーム】からお気軽にご相談ください。
②:前提条件
(1)表記揺れパターン
対応可能な表記揺れパターンは以下の通りです。
- 全角と半角の数値が混在している。
- 不要記号(スペース、括弧、スラッシュなど)が含まれている。
- 国際電話フォーマット表記(例:日本の場合は「+81」)が使用されている。
- 桁数が不正確(10桁または11桁以外の場合)。
- ハイフンがない、または先頭の0が欠落している(数値として扱った際に起こる現象)。
(2)修正条件
日本国内の電話番号表記へ、以下の条件に基づいて修正を行います。
- 数値はすべて半角に統一する。
- 不要な記号(スペース、括弧、スラッシュなど)を削除する。
- 国際フォーマット表記(例:+81)は、日本国内形式に変換する。
※日本以外の国番号(例:+82など)は、対象外データとして別途出力する。 - 桁数の統一
- 携帯電話番号(070、080、090)およびIP電話番号(050)は、11桁で出力する。
- 固定電話番号(フリーダイヤル含む)は、10桁で出力する。
- 10桁、11桁以外は、対象外データとして出力する。
- 市外局番に基づき、適切なハイフンを自動付与する。
- 数値変換時に先頭の0が欠落した場合は、補正を行う。
- 上記パターンに該当しない場合は、対象外データとして扱う。
③:解決フロー
Step1:事前準備
1.対象データの用意
表記揺れを修正する電話番号データ(ExcelまたはCSV形式)をご用意ください。
本記事では、スプレッドシート上のサンプルデータを使用します。
2.Googleアカウントへのログイン
Googleアカウントへログインをお願いします。
既にログイン済みの場合はこのステップをスキップして問題ありません。
もしGoogleアカウントをお持ちでなければ、『Googleアカウントの作成』からアカウントを作成してください。
Step2:対象データの更新
1.電話番号変換スプレッドシートのコピー
電話番号変換スプレッドシートを開き、コピーを作成してください。(以下画像を参照)


2.コピー先へのデータを更新
コピーしたスプレッドシートに対象データを貼り付け、更新を行います。(以下画像を参照)

Step3:電話番号変換の実行
1.実行の許可(初回のみ)
画像内の赤枠(実行の許可_1〜6)に沿って、Google Apps Script(GAS)の実行許可を行います。






2.変換の実行
許可後に実行すると、電話番号の表記が自動で修正されます。(以下画像を参照)

④:まとめ
電話番号の表記揺れは、手動で修正しようとすると非常に手間がかかります。
本記事でご紹介したスプレッドシートとGASを用いた自動修正手法を活用することで、効率的かつ正確なデータクレンジングが実現できます。
この記事の方法で解決できないケースが発生した場合は、【お問い合わせフォーム】からお気軽にご連絡ください。別途、最適な解決策をご提案いたします。
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