①:概要
本記事では、GoogleスプレッドシートとGoogle Apps Script(GAS)を活用し、住所の表記揺れを自動的に修正する方法を共有します。事前学習なくそのまま使える内容なので、ぜひお試しください。
表記揺れが放置されると、データ突合の不整合や業務システムのエラー発生など、運用上のリスクが高まるため、迅速かつ正確な修正が求められます。自動化により、従来の手作業による修正作業の負荷を大幅に軽減し、人的ミスを防止するだけでなく、業務効率の向上にも寄与します。
もし本記事の手法で解決できない事案がございましたら、【お問い合わせフォーム】からお気軽にご相談ください。
②:前提条件
(1)表記揺れパターン
対応可能な表記揺れパターンは以下の通りです。
- 「丁目、番、号」の表記が統一されてない。
※例:「1-1-1」「1-1-1」「1丁目1-1」「1丁目1番1号」「一丁目一番一号」「1の1の1」など - 英数字が全角と半角で統一されてない。
- 不要なスペースや記号(カンマ、スラッシュ、括弧)が混入している。
- 都道府県が抜けている。
※例:「札幌市〇〇….」「横浜市〇〇….」「名古屋市〇〇….」
(2)修正条件
日本国内の住所データ表記へ、以下の条件に基づいて修正を行います。
- 「丁目、番、号」の表記を統一します。
※「丁目」は漢数字、「番と号」はアラビア数字の半角で統一。 - 英数字は半角で統一します。
- 不要なスペースや記号(カンマ、スラッシュ、括弧)は削除します。
- 都道府県名が抜けている場合に補完します。
※例:「札幌市〇〇….」→「北海道札幌市〇〇….」
③:解決フロー
Step1:事前準備
1.対象データの用意
表記揺れを修正する住所データ(ExcelまたはCSV形式)をご用意ください。
※本記事では、スプレッドシート上のサンプルデータを使用します。
2.スプレッドシートのコピー
住所変換スプレッドシートを開き、コピーを作成してください。
Step2:対象データの更新
コピーしたスプレッドシートに対象データを貼り付け、更新を行います。(以下画像を参照)

Step3:住所変換の実行
1.Google Apps Script(GAS)の実行許可(初回のみ)
以下画像の赤枠をクリック後、
Google Apps Script(GAS)の実行許可を行います。

2.変換の実行
許可後に実行すると、住所の表記が自動で修正されます。(以下画像を参照)

④:まとめ
住所の表記揺れは、手動で修正しようとすると非常に手間がかかります。
本記事でご紹介したスプレッドシートとGASを用いた自動修正手法を活用することで、効率的かつ正確なデータクレンジングが実現できます。
この記事の方法で解決できないケースが発生した場合は、【お問い合わせフォーム】からお気軽にご連絡ください。別途、最適な解決策をご提案いたします。
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